【なろうがつまらない理由】悪人面したB級冒険者 主人公とその幼馴染たちのパパになる/設定の押し付けが凄まじい惜しい作品

Uncategorized

今回は電撃コミックスNEXTから
出版されてる

悪人面したB級冒険者
主人公とその幼馴染たちのパパになる


をレビューしていきます。

悪人面したB級冒険者 主人公とその幼馴染たちのパパになる(1)

タイトルは長すぎることもなく
よくある作品とも違う内容だということが伝わりますね。


なかなかいいタイトルではないでしょうか。

なにかあるとすれば「B級」っていうのが
いらない気がしますね。


物語の上でそこって別に重要じゃないですし。

そもそもタイトルで「B級」とか書かれても
なにを伝えたいのかわからないですね。

特別すごくもなさそうだし入れる意図がわかりません。

それでは中身を見ていきます。

「人生はやり直せない
 たとえ後悔ばかりの人生だったとしても」

と、主人公のモノローグからのスタートです。

「だからもし次があるとするなら…」

と続いて

見開きタイトルで冒頭終了です。

うーん、なんか微妙ですね。
特に読者を引き込む要素はなかったです。

まず

「人生はやり直せない」

って言った直後に

「だから次があるなら」

っていきなり矛盾してるんですよね。
いい事を言ってる風で全然言えてないパターンのやつですね。

次に行きます。

まずは子供達の土下座シーンからのスタートです。
一体なにをお願いされてるんですかね?

そんなことを考えていたら主人公の顔アップからの

「突然ではあるが俺は転生者というやつだ…多分」

とのことです。

いや、別にそこ気になってないけど?

「突然ですが」って言えば話をぶった切って
何を言ってもいいと思ってるのはそろそろやめてほしいですね。

「なぜ多分か?」

という前置きからモノローグで説明が始まりますが

「なぜ多分か?」

っていうか

「なぜ自分が転生者だと思ってるのか」

っていうところなんですけど。

まぁなんか前世の記憶を思い出すからだそうです。

そしてこの世界は前世の記憶の世界で大人気だったゲームの
「ブライトファンタジー」に世界が似てるとかなんとか。

なんかめっちゃふわっとしてますね。

いつどういう時に思い出すのか。

その前世の記憶とやらに出てくるゲームの世界に
似てるからってなんで転生者なのか。


なんの説明にもなってません。

まだこのどうでもいい説明は続きます。

主人公は友人がプレイしてるのを見て買っただけで
このゲームをやったことないから知識は少ないとのこと。

…え、じゃあこの説明はなんなの?
というかやったこともないのに世界が似てるとか言ってるのか…


似たような中世ヨーロッパ風のゲームなんていくらでもあるのに
なんでやったこともないゲームの世界に転生してるとか思い込んでるんですかね。

なんか

・コマンド式RPG
・ヒロインが複数いる
・世界の名前はブライト


とか言ってますがもうこのゲームの話は
興味ないしどうでもいいですね。

あとは主人公のデフォルトの名前がイスカっていうらしいです。

前世の記憶がどのくらいあるかは知りませんが
なんでやったこともないゲームの知識ばっかり出てくるんですかね?


友人がプレイしてるのを見て買うくらいなら
似たようなゲームも色々とやってるでしょうし普通はそっちを思い出すんじゃないですか?

で、主人公はなんか目つきが悪いから
悪役に転生したって思ってるらしいです。


よくそんな曖昧な記憶でここまで思い込んで
自分の人生のレールを引けますね。


もうちょっと現実に生きた方がいいんじゃないですか?

最初に自分で「人生はやり直せない」って言ってたのに
こんな恥ずかしい思い込みで人生の動き方を決めてたらまた悔いまみれになっちゃいますよ。

とりあえず主人公はその前世の記憶に出てくる
ゲーム内での自分の役割がわからないから冒険者をやってて

冒険者は人を助ける職業で

ランクはEからS+(?)まであってなんか+と-とかあって
細かくて面倒くさくて

なんか3回クエストやったらランクアップするみたいで

主人公がなんか真面目にランクアップしてきて

どこに出しても恥ずかしくないB級冒険者だそうです。

まぁ妄想癖を拗らせて転生者だと思い込んでる所は恥ずかしいと思いますけどね。

というかさすがに説明し過ぎですね。
しかも全部モノローグでの説明書形式。

というかここまででもある程度わかったかと思いますが
この作品はとにかく設定の押し付けがすごいんですよね。


転生者って設定にしたいから必死に転生者である理由を説明する。
B級冒険者って設定にしたいから必死にB級の説明をする。


順序を追って物語の流れで読者の頭にすんなり入り込むように
伝えてくれれば全然いいんですけど

何を焦ってるのか「とにかく早く設定を伝えなきゃ!」って感じで
ガンガン作者が考えた設定を脈絡なく押し付けてきます。


だから設定に説得力がなくて主人公も含めたキャラクターが
全員ただの舞台装置になってて感情移入もしないしただただ退屈です。

とりあえず主人公と世界設定の説明は終わったので続きを見ていきます。

忘れてましたけど子供達が土下座をしてなにか頼んでましたね。

お願いしてる内容としては「家族を魔法で助けてほしい」とのこと。

と、いうのもさっきこの子達がチンピラみたいなのに
声をかけて蹴られてたからそれを助けて

ついでに回復魔法みたいなのを使ってあげたら
「それを家族にも!」ってなったっていう流れみたいですね。

最初からここまで書けばいいのに途中でいらんモノローグの説明書とか
差し込むから話がぐっちゃぐちゃですね。

見捨てるわけにもいかないし見るだけ見てみるか
ということでその家族の元に向かうことに。

道中で自己紹介をしていると男の子の方の
名前が「イスカ」でした。

妄想癖を拗らせている主人公は

「記憶に出てくるやったこともないゲームの
 主人公のデフォルト名と同じ名前だった。」


という理由だけでこの子がこの世界の主人公だと思い込みます。
しかもこれ、フルネームとかじゃなくて多分下の名前だけですよね。

どんな名前が付く世界なのかは知りませんが

自己紹介をして相手が「太郎です」って言ったら

「夢に出てきた名前だ!
 お前がこの世界の主人公か…!」


ってなるのはだいぶ酷いところまで進行してますね。

そしてなんやかんやで家について
突然のフルカラーで家族を紹介されます。

なんでこんなパッとしないシーンでカラーなんでしょう?

とりあえず寝込んでいる子の症状を見てみることにします。

なんか色々あって栄養不足だと伝えます。

栄養不足だと判断するためにまた色々と設定が追加されたのですが
長いし意味もあんまりないので割愛します。

栄養不足は魔法とかじゃどうにもならず
いい食生活を続けるしかないということで

とりあえず“主人公が1ヶ月間食事の面倒を見る”となります。

なんでここまでするのかっていうと
見捨てたら後悔しそうだからとのことです。

1話はもう少し続きますがもうこの辺で区切ります。

さっきも言いましたけどこの作品は
とにかく設定のゴリ押しがすごいんですよね。


こういうのはちゃんと順序立てて読者に設定を
伝える準備を整えてから物語の中で伝えて欲しいです。

読者が気になってないようなことをいきなり主人公の
モノローグで全部説明されても読む気にならないし頭に入ってきません。


最初の部分意外でも、このあと主人公が食材を買ってきたから
みんなのご飯を作るっていう場面で

まだなにもしてないのに小さい子が
いきなりお父さんと呼んできます。

いや、まだ食材買ってきただけでお父さんって
呼ばれるようなことはなにもしてないですが?


って感じです。

ご飯を食べて帰ろうとしたら

「お父さんの家はここ」

とわけわからんこと言ったり

少し離れたら泣き叫んだりもします。

1回一緒にご飯食べただけでこうなりますか?

なんか…

「ある程度育ってる子達はすぐに主人公に慣れるけど
 小さい子達は主人公のことを怖がってる。

 でも一緒に過ごしていくうちに少しずつ心を開いて
 いつしか本当のお父さんみたいになる」


っていう流れなら納得もいくし感動もできるんですけど
1回ご飯食べただけ、なんなら食べる前から
強面設定の知らない男の人を「お父さんお父さん」って
連呼しててもなにも心に響かないですね。

これもタイトルにもなってる「パパになる」っていう部分を
早く読者に伝えたいから物語の進行も考えずに呼ばせてるだけです。

他には主人公が顔が怖いっていう設定があります。
タイトルにもなってるからいち早く読者に伝えないとってことで…

掲示板を見てるだけで
「主人公は極悪非道だ」という根も葉もない噂話をモブにさせたり

服屋にいけばなにもしてないのに
店員がビビりまくってたり

知り合いのエルフと話してるだけで
「エルフを売ってそうな男」と通報させたり

子供達と歩いてるだけで人攫い扱いです。

怖い顔っていう設定を伝えるにしてもやりすぎです。
そもそも主人公が普通の好青年過ぎて全く怖い顔に見えないんですよね。

これなら主人公のライバルポジションのこの人の方が
よっぽど悪事を働いてそうな顔してます。

というか子供達が怖がるわけでもなく一瞬でお父さんになるなら
この怖い顔の設定っていらなかったんじゃないですかね?

そしてここまで設定をゴリ押してくる割にはタイトルの
「B級冒険者」っていうのがよくわからないんですよね。


B級ってことはあんまり強くないのかと思えば
今の所は敵なしで、街の衛兵達が頭を抱えてる大きな強盗集団の
アジトに1人で乗り込んで壊滅させたりとやりたい放題してます。


怖い顔っていう設定が活かせてなければ
このB級だのS級だのっていう設定もうまく活かせてないし
ゲームの世界に転生した設定に至っては足を引っ張ってるだけです。

「子供達を育てる冒険者」っていう設定だけは他にない面白そうな要素でしたが
他の必要ない設定が多すぎるしそれを過剰に前に出してくるから
頭に入ってこなくて疲れるし頑張って読んでも面白くないです。

子育て部分だけを見せるようにして後はある程度テンプレに沿ってれば
面白くなったかもしれないだけにもったいないですね。


結局設定のゴリ押し癖がある以上どうしようもない気もしますが。

まとめると

「作者が考えた設定を雑に広げただけの説明書」

というところですかね。

読みたい人は読んでみたらいいと思います。

それではまた。

悪人面したB級冒険者 主人公とその幼馴染たちのパパになる(1)

この記事で使っている画像は全て

悪人面したB級冒険者主人公とその幼馴染たちのパパになる/
電撃コミックスNEXT

に帰属します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました